2012/03/01

[nfc]どこまで話してよいものやら

今週末、福岡でNFCの勉強会がある。
お誘いを受け、発表の機会まで得ることができた。

さて、どこまで話してよいものやら・・・。

 

今月のInterface誌はNFC特集だが、第3章の「NFC開発に存在する三つの壁」に頷いた人は多いだろう。
ひどく、苦労した。
今でも苦労しているが、当時は投げ捨てそうな程だった。
残念ながら当時の苦労状況は、ここのブログに移ってくる前に閉鎖されたので残っていない。

 

そこからの経緯は、簡単に以前書いたので割愛しよう。
問題は「今まで調べた結果をどこまで話していいのだ?」というところだ。


私としては、チップを買う→データシートがついてくる→それを読めばすべてわかる、なのだが、NFCに関してはそれがまったく通用しなかった。

あれこれ実験した結果、このドキュメントが一番近そうだ、というところまでが長かった。
この情報は、単なる体験談だから、別に話しても悪くないと思う。

しかし、データ解析をしたところは・・・まずいと思う。
PaSoRiを買ったときに付いてきた取説は、かなり目を通したのだ。
でも「リバースエンジニアリングしないでくれ」というような項目がない。
(昔のハードは、買うと回路図つきだったりしたものだった。)

リバースエンジニアリングは権利としてある、という話もあるようだが、知財側面は無視できない。
やらんで済むならやりたくはない。
しかし、わからんものをほっておけるほどおとなしくもないので、ちょっとやった。
この成果が、FALP送信は一応できた、というやつになる。

まあ、ここは詳細に話すつもりはないので、話してもそんなに問題ないような気はする。


どちらかというと気にしているのは、もう1つ話そうとしていること。

わかる人にはわかるだろうが、IDmについてだ。
実際に利用したことはないが、ネットで見ていると「この製品のセキュリティ、大丈夫なのか・・・?」というものがしばしばある。
具体例を見せないとわからんのではないか、という気がしているのだ。

ネットを検索すると、同じようなことを思う人はいる。
その人も「これは危ないから公開しない」といっているが、その気持ちは良くわかる。
IDmをセキュリティ情報として使うなんて、パソコンの前にログインパスワードを付箋で貼っているのと同じくらい危険なのだ。

 

詳細は説明しないけど、NFCが来るということは、そういう情報も入手しやすくなると言うことだと思う。
私だって「あら、ほんとにできた」という感じだったしね。


そんな「どこまで話せるんだ」という苦悩を抱えつつ、NFC開発者は日々不安や孤独と闘っている。
そこに深い井戸でもあれば「王様の耳はロバの耳~」くらいのことは叫びたくなる。

その井戸が、NFC勉強会になる、というだけのことである。

 

と、強気なようだが、原稿を見直してもう少し無難にすべきか迷いはある。
Guild Cafeに行く道ですら迷おうとしているのに、原稿の進む道でも迷わんといかんのか。。。

 

NFC開発者の苦悩は続く。

3 件のコメント:

  1. Hmm, out of curiosity, have Sony ever publicly documented the FeliCa Ad-Hoc Link Protocol anywhere? I keep seeing references to it everywhere, but I have no idea as to how it actually works...

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  2. FALP function is described below URL.
    http://www.felicanetworks.co.jp/tech/adhoc.html

    But, I cannot found documents about FALP...

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    1. I suspected that would be the case. :(

      ありがとうございました、 anyway.

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